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Eden の Switch 2 フォークとは?Eglantine・Lichii・eden-nx2・PokeDinner・Eden-NS2・Eden SX2A まとめ【2026年11月】
10 月末に現れた Eden の非公式フォーク群。一部の Switch 2 ソフトが動くが、Eden 公式とは無関係で不安定
- 派生元
- yuzu → Eden
- 開発
- Community (Eglantine, Lichii, eden-nx2, PokeDinner, Eden-NS2)
- ライセンス
- GPL-3.0-or-later
- 開始
- 2026-10
ポイント
- 2026年10月29日以降に現れた Eden の非公式フォーク群(Eglantine、Lichii、eden-nx2、PokeDinner など)で、数本の Switch 2 ソフトが起動します。すべてプレリリースで、動作状況は自己申告とユーザー報告です。
- Eglantine は11月4日に build 205〜212(『ドンキーコング バナンザ』の紫画面を修正)を出し、続いて初のバージョン番号付き v0.1.0-rc1 を公開。rc1 で大きく遅くなったという報告が多く、その場合は build 212 が1つ前のビルドです。
- Eglantine のフォーク Lichii が初めて『Star Fox』を動かし(DSOGaming:RTX 3070 で安定 30fps)、11月5日の build 75 は『時のオカリナ』がゲーム内に入れる初の公開ビルドです。
- Eden-NS2 はアーカイブ化(読み取り専用)されました。Android 版 Eden SX2A は11月2日の v0.3.2 で止まり、作者は Banana Native に移りました。
- どれも Eden 公式とは無関係です。Eden の正式版は v0.2.1 のままで、#4588 はドラフト、#4611 はクローズ。ネイティブ路線の nxnative も Switch 2 に対応しています。
- GitHub の EglantineEmu/Eglantine-Switch-Emulator のような偽リポジトリがすでにあります。本物はどれも無料・オープンソースです。
「Eden の Switch 2 フォーク」は、2026年10月29日以降に現れた Eden の非公式フォーク群のことです。eden-nx2、Eglantine、Lichii、Eden-NS2、PokeDinner、そして Android 版の Eden SX2A があります。入手できて Switch 2 のソフトが起動する初めてのエミュレーターのビルドです。2026年11月5日時点で、本流の Eglantine は1時間ごとのビルド(最後は build 212)から初のバージョン番号付きプレリリース v0.1.0-rc1 に進み、『マリオカート ワールド』(DSOGaming によると高性能な PC で60fps)『ドンキーコング バナンザ』『ぽこ あ ポケモン』『スプラトゥーン レイダース』『ファイアーエムブレム 万紫千紅』が動き、『ゼルダ無双 封印戦記』もゲーム画面が描画され始め、build 194 では『マリオテニス フィーバー』の起動時の停止と文字の欠けも直りました。フォークの Lichii は初めて Star Fox を動かし、その build 75 は ゼルダの伝説 時のオカリナ がゲーム内に入れる初の公開ビルドです(フレームレートは低く、画面は白っぽくなります)。Eden-NS2 はアーカイブ化され、Android 版は開発終了です。ただしどれも Eden 公式が作ったものではありません。すべてプレリリースで、ベースはほぼ毎日入れ替わり、カクつき・表示崩れ・クラッシュが当たり前の段階です。
これらのプロジェクトはお互いにフォークしたりコードを取り込んだりを繰り返しており、1つずつ追うとすぐ情報が古くなるため、当サイトでは1ページにまとめています。どのプロジェクトにも公式サイトはありません。
どこから出てきたのか
2026年10月21〜22日、Switch 2 のソフトウェアエクスプロイト ns2jb が公開され、自分の本体からファイルを読み出せるようになりました。10月29日に Eden の自前コードサーバーが登録を開放すると、その日のうちにユーザーの Takoroka 氏が eden-nx2 を公開。これが Switch 2 ソフトが起動する初の公開ビルドです。続く数日で Eglantine と Eden-NS2 が GitHub に現れ、PokeDinner と Android 版がそこから枝分かれしました。11月に入ると開発は Eglantine に集まり始め、Eden-NS2 はコードの一部が Eglantine に取り込まれたあとアーカイブ化、eden-nx2 の作者 Takoroka 氏も Eglantine にプルリクエストを出しています。
どれも Eden(yuzu → Eden)のコードをベースにしていて、ライセンスは GPL-3.0 を引き継いでいます。AI でコードを書いていると明言しているものも多く、Eglantine は11月1日の時点で直近100件のコミットのうち20件に Claude の関与が記され、Android 版のリリースノートには「大部分は AI コーディングアシスタント(Claude)で書いた」とあります。
各フォーク一覧(2026年11月5日時点)
| フォーク | メンテナー・置き場所 | 対応機種 | 配布形態 | 動くソフト(自己申告) |
|---|---|---|---|---|
| eden-nx2 | Takoroka 氏。Eden のコードサーバー上の個人リポジトリ | Windows x64 | プレリリース1本(10月29日)、その後更新なし | 報道によると『マリオカート ワールド』『ドンキーコング バナンザ』が起動。カクつきが激しく、モデル欠けあり |
| Eglantine | Djihads80 氏。GitHub | Windows x86_64、Linux x86_64 / ARM64(AppImage)、Apple シリコン Mac(.dmg) | ほぼ1時間ごとにプレリリース。10月30日の build 28 → 11月1日の build 94 → 11月3日の build 168 → 11月4日の build 204〜212。その後、初のバージョン番号付きプレリリース v0.1.0-rc1(UTC 11月4日、詳しくは後述) | 『マリオカート ワールド』は環境しだいでまずまず〜フルスピード(DSOGaming:build 135 と 9800X3D+RTX 4080 で60fps)、build 167 からローカル通信対戦、build 194 で30fps モードと可変フレームレート。『ぽこ あ ポケモン』『スプラトゥーン レイダース』はゲーム内へ。『ファイアーエムブレム 万紫千紅』は build 121 から 30fps で、build 177 で20時間以上遊んだユーザーもいるが、Intel の内蔵 GPU では序章のあとでクラッシュ。『ゼルダ無双 封印戦記』は build 158 からゲーム画面が表示される。build 194 で『マリオテニス フィーバー』と『Fast Fusion』を修正。build 205 で『ドンキーコング バナンザ』の紫画面とフリーズを修正、build 212 から NUP 形式の『マリオカート ワールド』Ver.1.8.0 がタイトル画面まで。『Star Fox』はどの Eglantine でも起動しない(ユーザー issue #533)。『時のオカリナ』に必要な修正はまだ公開ビルドに入っていない |
| Lichii | zortos293 氏。GitHub(Eglantine のフォーク) | Windows、Linux(ARM64 含む)、Mac | 番号付きビルド:build 70(11月4日)、build 75(11月5日) | build 70 から『Star Fox』が描画、build 75 からゲーム中 60fps(開発者談)。build 75 から『時のオカリナ』がゲーム内へ、12〜22fps(開発者談)。詳しくは後述 |
| Eden-NS2 | 0x2593 氏。GitHub | ソースコードのみ | ビルド配布なし。11月3日にアーカイブ化(読み取り専用) | アーカイブ前の自己申告では『ドンキーコング バナンザ』『マリオカート ワールド』はプレイ可能だが一部重い。『ぽこ あ ポケモン』『スプラトゥーン レイダース』は安定 60fps。『Nintendo Switch 2 のひみつ展』は起動するがかなり重い |
| PokeDinner | Franseven 氏。Eden のコードサーバー(Eglantine のフォーク) | Windows、Linux、Apple シリコン Mac | 10月30日の 1.0.0 → 11月3日の 2.5.0。11月4日に Joy-Con 2 のマウスモード対応をマージ(未リリース) | 『ぽこ あ ポケモン』が中心。2.0.0 から『マリオカート ワールド』もゲーム内へ。2.5.0 で 30fps 固定と可変フレームレートを追加 |
| Eden SX2A(旧名 eden-nx2-android) | moceure 氏。Eden のコードサーバー | Android arm64、Android 13 以降 | 10月31日の v0.1 → 11月2日の v0.3.2(最終版、開発終了)。作者は Banana Native に移行 | v0.3.0:『ぽこ あ ポケモン』約20〜30fps。『ドンキーコング バナンザ』約10fps。『マリオカート ワールド』はゲーム内に入れるが路面が黒い |
補足:
- 「動くソフト」は各プロジェクトの README、リリースノート、ユーザー報告によるもので、第三者による統一された検証はありません。たとえば Eglantine のリリースノートは FE の 3D 描画を伝えていますが、ユーザー報告(issue #368)では build 135・158・167 のいずれでも序章のカレンダー演出が終わるとクラッシュします。X では Eden-NS2 の『スプラトゥーン レイダース』がロード画面でクラッシュするという報告もあり、README の「安定 60fps」とは食い違っていました。
- メディアでは Eglantine を eden-nx2 の流れをくむものとして扱うのが一般的ですが、具体的な系譜はどちらのプロジェクトも説明していません。Eden-NS2 は別系統です。
- リリースノートによると、Eglantine はほかに .nup ファイル形式への対応、日本語 UI(build 142)、携帯モードの標準化(build 158)、Switch 2 ソフトの振動(build 168)、『マリオカート ワールド』Ver.1.8.0 と NSP 形式の読み込み(build 174)、Windows の MSVC 版でゲームの DLSS を NVIDIA DLSS に任せる機能(build 187)、『ファイアーエムブレム 万紫千紅』自身の DLSS ネットワーク(build 194)も加えています。build 171 からリリースページに Android の APK が載りましたが、build 175 で公開はいったん止まりました。
Eglantine:build 205 から v0.1.0-rc1 まで(11月4日)
| ビルド | 公開(UTC) | リリースノートの主な内容 |
|---|---|---|
| build 205 | 11月4日 08:38 | 『ドンキーコング バナンザ』の紫画面・フリーズ・クラッシュ・「巻き戻り」を修正。代わりに坑道では1フレーム約19ミリ秒から約30ミリ秒に。それ以外の場所は60fps を維持 |
| build 206 | 11月4日 08:53 | 修正は1点だけ:ポーランド語に対応したソフトが日本語に戻ってしまう問題 |
| build 212 | 11月4日 14:21 | ベース部分が空の NUP を Switch 2 ソフトとして正しく認識。『マリオカート ワールド』Ver.1.8.0 がタイトル画面まで約30fps(フルレースと長時間の安定性は未確認)。Intel の GPU(Mesa ドライバー)で画面全体に出る縞模様を修正 |
| v0.1.0-rc1 | 11月4日 22:38 | 初のバージョン番号付きビルドで、0.1.0 のリリース候補。macOS の .dmg も追加。「ゲーム自身の DLSS を使う」切り替えをなくし、動く場合は常にゲームの DLSS を使うように変更(FE の等倍時の残像も修正)。『ぽこ あ ポケモン』『ドンキーコング バナンザ』のシェーダー修正も |
rc1 の公開から数時間で、build 212 より大幅に遅いというユーザー報告がいくつも issue に上がりました。RTX 30 シリーズで FE が 50fps 超から 8〜10fps に落ちた(#586)、GTX 1080 Ti で同じ場面が 13fps から 3fps になった(#595)、『マリオカート ワールド』のフレーム落ちなどです。いずれもユーザー報告で、日本時間11月5日午後の時点で開発者の結論は出ていません。rc1 で遅くなった場合、build 212 がその1つ前のビルドです。また、データフォルダー名を「eden」から「eglantine」に変える(移行の案内つき)テストビルドも出ており、今後のリリースで入る可能性があります。
これらのビルドには、『時のオカリナ』を起動させる修正(PR #567、日本時間11月5日朝にマージ)は入っていません。build 212 や rc1 では黒い「Launching...」画面のまま Userspace PANIC で止まります(issue #574)。11月5日午後の時点で、Eglantine はこの修正入りのビルドをまだ出していません。
Lichii
Lichii は zortos293 氏による Eglantine のフォークで、10月31日に作られ、11月2日に「Zortos の Eglantine フォーク」から改名しました。作者は当初「フレームレート最大2倍、ほとんどのソフトで 60fps」「FE が遊べる」としていました。いまメディアにもっともよく名前が出るフォークです。
- build 70(11月4日):Star Fox が黒画面から描画されるようになり、コントローラー入力も効くように。DSOGaming は11月5日、Eglantine 系のフォークで『Star Fox』が動いたのは初めてだと報じ、取り上げた動画(Ryzen 5 9600X+RTX 3070)では「表示崩れなし」で安定 30fps でした。リリースノートの既知の問題は、ゲーム中が約30fps に制限されること、RTX 50 シリーズでシーン切り替え時に GPU デバイスを失うことがある点です。同じビルドで『ドンキーコング バナンザ』のムービー後のクラッシュ、『カービィのエアライダー』の真っ白な世界、『マリオテニス フィーバー』の GPU デバイス喪失も修正されました。
- build 75(11月5日):『Star Fox』のゲーム中が 30fps から 60fps に(開発者談)。ゼルダの伝説 時のオカリナ がゲーム内に入れる初の公開ビルドでもあり、リリースノートでは「起動し、オープニングを抜けて遊べる」、Ryzen 9 5900X+RTX 3080 で 12〜22fps(開発者談)、屋外の霧と光のにじみが強すぎるとしています。ユーザー報告では携帯モードだと 3D 画面が真っ黒になり、TV モードにすると NVIDIA の GPU では描画されるものの重く、AMD の RX 5700 ではニューゲーム後も黒いまま。AYN Thor の Linux ARM 版は黒画面だけです。詳しくは 時のオカリナのエミュ動作状況 を参照してください。
フォークのフォーク
Eglantine からはさらに多くのフォークが枝分かれしています。以下はいずれも作者の自己申告で、第三者の検証はありません。
- Orchid(MythosOfs 氏):zortos293 氏の Eglantine から分かれ、まず『マリオテニス フィーバー』に注力。11月4日の 0.7.0 では『Star Fox』が安定して画面を出せるところまで進みましたが、すぐクラッシュします。
- selevet:Zen 3 の CPU と RTX 3050 向けに調整したフォーク。『マリオカート ワールド』『スプラトゥーン レイダース』が安定 60fps だという声があります。
- Steam Deck 向けフォーク:Steam Deck 専用に手を入れた版。作者は、Deck の共有 VRAM は 8GB しかなく、ゲーム自体が 7GB 以上使うと述べています。
- EglantinePS5:改造 PS5 の Linux への移植。作者いわく、あるソフトが 4fps から 10〜12fps になり「なんとか遊べる」程度とのことです。
- このほか、Eglantine のメモリ使用量を減らした版(作者いわく 20GB 超から 4〜5GB に削減、『Nintendo Switch 2 のひみつ展』が起動)や、Xbox の開発者モードへの移植を試みるリポジトリもありますが、情報はわずかです。
ソフトごとの状況はゲームページにまとめています:ゼルダの伝説 時のオカリナ、Star Fox、マリオカート ワールド、ドンキーコング バナンザ、ぽこ あ ポケモン、スプラトゥーン レイダース、ファイアーエムブレム 万紫千紅、ゼルダ無双 封印戦記、Nintendo Switch 2 のひみつ展。
必要なスペック
ほとんどのフォークは必要スペックを公表していません。参考になる情報は次のとおりです。
| プロジェクト | 公表されている要件 |
|---|---|
| eden-nx2 | 64ビット版 Windows 10 / 11、VC++ ランタイム、VRAM 8GB 以上の Vulkan 対応 GPU、メモリ 16GB 以上 |
| Eglantine | 記載なし。初期ビルドは AMD の GPU で数分遊ぶと VRAM を使い切る問題あり(build 77 で修正)。あるフォークの作者は、元のメモリ使用量が 20GB を超えていたと述べている。11月2日から Linux 版のメモリ使用量が大きく減少。Mac 版は Apple シリコンのみ |
| PokeDinner | 記載なし。Mac 版は Apple シリコン(arm64)のみ |
| Eden SX2A | Android 13 以降。作者が試したのは Snapdragon SM8850(Adreno 840)・メモリ 16GB のスマホ1台だけ |
目安としては、PC は少なくとも eden-nx2 の要件くらいは必要で、VRAM とメモリは多いほど有利です。Steam Deck 向けフォークの作者も、ゲーム自体が VRAM を 7GB 以上使うとしています。Android 版はすでに開発が終了しており、作者はいま Banana Native(nxnative の Android 移植。エミュレートではなくネイティブアプリに変換して動かす)を手がけています。初代 Switch のソフトに必要なスペックは 必要スペック を参照してください。Switch 2 はそれより明らかに重くなります。
Eden 公式との関係
これらのフォークはどれも Eden 公式が作ったものではなく、Eden チームのサポートもありません。 Eden のコードを使い、一部は Eden のコードサーバーに置かれ(登録開放後は誰でもリポジトリを作れます)、名前にも Eden が入っているため、公式だと誤解されがちです。
2026年11月4日時点の Eden 公式の状況:
- 正式版は v0.2.1(2026年6月1日)のまま。ナイトリー版は10月18日を最後に2週間止まり、11月1日に再開してからは毎日出ています(最新は11月4日)。どちらも初代 Switch のソフトしか動きません。
- #4588「WIP: Switch 2 test build」(10月30日、約3.7万行)はドラフトのまま未マージです。共同創設者の Camille LaVey 氏が10月31日にレビューを始め、まず初代 Switch の GMEM を整えること、各フォークの作者とロードマップを決めることを挙げ、「Switch 2 互換に本当に役立つコードは4割ほど」と見積もりました。
- #4611「WIP: Switch 2 Support」(11月1日)は、作り直すべき部分が多く検証できるものが少ないとして、同日に作者がクローズしました。その後は Switch 2 の形式を認識するといった小さなプルリクエスト(#4619、#4622)がレビュー待ちです。
つまり「Eden が Switch 2 に対応した」は誤りですが、「Eden 公式はまったく関知していない」というわけでもなく、中心メンバーがコードを見ている段階です。マージまではまだ遠い状況です。もう1つよくある誤解が「Eglantine は Camille LaVey 氏が作った」というもの。Eglantine の README が Eden の紹介文を流用しており、「Camille LaVey が始めた」は Eden のことです。経緯はニュース Switch 2 エミュ、初の公開ビルド登場 と Eden 公式リポジトリに Switch 2 テストビルド を参照してください。
別のアプローチ:nxnative
ここで紹介したフォークはどれもエミュレーターです。nxnative はネイティブ路線で、ゲームをネイティブアプリに変換して直接動かします(エミュレートではありません)。10月31日から Switch 2 にも対応し、公式に試しているのは Mac だけです。11月5日時点で『Star Fox』を含む9本の Switch 2 ソフトが載っています。詳しくは nxnative が Switch 2 に対応 を参照してください。
本物と偽物の見分け方
本物が出たとたん、なりすましも出てきました。11月5日時点の本当のメンテナーは次のとおりです。
| フォーク | 本当のメンテナー | 置き場所 |
|---|---|---|
| eden-nx2 | Takoroka | Eden のコードサーバー |
| Eglantine | Djihads80 | GitHub |
| Lichii | zortos293 | GitHub |
| Eden-NS2 | 0x2593 | GitHub(ソースのみ、アーカイブ化) |
| PokeDinner | Franseven | Eden のコードサーバー |
| Eden SX2A | moceure | Eden のコードサーバー(開発終了) |
確認されているなりすまし・怪しい配布物:
- EglantineEmu/Eglantine-Switch-Emulator(GitHub、10月30日作成):説明文がキーワードだらけで、バージョン番号「v0.2.1」は本物の Eglantine のビルド番号と合わず、zip が1つあるだけ。最初の issue は「これは本物? それともウイルス?」でした。
- SourceForge の「Mario Kart World MKW Recomp」:名前は Recomp でも、中身は出どころ不明の Switch 2 エミュのビルドを詰め直したもの。
- itch.io の「Mario kart world for pc」:見知らぬリポジトリから「Loader.exe」を落として実行させる。
- あちこちの配布サイトにある「Eden-NX2」の配布ページ。
見分け方:本物のフォークはどれも無料・オープンソースで、ビルドごとの更新内容が公開されています。公式サイトはなく、有料版もありません。支払い、アンケートでの「解除コード」入手、ウイルス対策ソフトの無効化、単体の Loader.exe や Launcher.exe の実行を求めるものは、そのどれでもありません。Eden-NS2 がアーカイブ化され、Eden SX2A の開発が終わったいま、この2つの名前を使った「新バージョン」には特に注意してください。Modern Vintage Gamer も10月30日、この新しいエミュの配布物はマルウェア入りの可能性が高いと注意を呼びかけています。ほかの手口は 偽エミュサイト・有料詐欺の見分け方 と 偽 Switch 2 エミュ詐欺 にまとめています。
安定性とリスク
- ベースが毎日変わる:Android 版は2日間でベースを3回変え(eden-nx2 → Eden-NS2 → PokeDinner)、Eglantine は1日に十数本以上のビルドを出しています。今日動いたソフトが明日のビルドで壊れることもあります。互換性リストもなく、Eglantine は「あとで出す」としています。
- 突然止まることがある:Eden-NS2 は11月3日にアーカイブ化され、Eden SX2A は11月2日のリリースを最後に開発を終えました。どちらも登場から数日のことです。
- すべてプレリリース:正式版を出したフォークは1つもありません。表示崩れ、モデル欠け、ロード中のクラッシュが当たり前です。
- DMCA の可能性:11月5日時点(11月4日処理分まで)で、GitHub が公開している DMCA 通知にこれらを対象としたものはありません。ただ任天堂は2026年に何度も DMCA で Switch エミュのリポジトリを削除させており、VideoCardz は10月30日、Switch 2 のデモ動画が X から消え、任天堂の著作権申し立てによるものと報じられていると伝えました。いつ消えたり改名したりしてもおかしくなく、改名のタイミングこそ偽リポジトリが増えやすい時期です。
- ゲームのバージョン:自己申告にはゲームのバージョンが書かれているものもあり(Eden-NS2 は『マリオカート ワールド』1.8.0、Android 版は 1.0.0 で確認)、バージョンによって結果が変わる可能性があります。
どんな人向けか
- Switch 2 エミュの進み具合を見てみたい、PC のスペックが高く、頻繁なクラッシュも気にならない人:本流は Eglantine。『Star Fox』『時のオカリナ』が最初にゲーム内に入ったのはフォークの Lichii です。
- Apple シリコン Mac を使っている人:Eglantine と PokeDinner に Mac 版がありますが、まだかなり不安定です。ネイティブ路線の nxnative も選択肢になります。
- Switch 2 のソフトを安定して遊びたい人:現状は Switch 2 本体だけです。
- 初代 Switch のソフトを PC やスマホで遊びたい人:Eden の公式版で十分です。これらのフォークの変更はすべて Switch 2 向けです。選び方は 2026年おすすめ Switch エミュ を参照してください。
Switch 2 エミュ全体の状況(Pound・oboromi などほかのプロジェクト、nxnative のネイティブ移植)は Switch 2 エミュの現状 にまとめています。
よくある質問
Eglantine とは何ですか?
2026年10月29日に GitHub で作られた Eden の非公式フォークで、「非常に実験的な Nintendo Switch 2 エミュレーター」を名乗っています。メンテナーは Djihads80 氏。ほぼ1時間ごとにプレリリースを出して11月4日に build 212 まで進み、その後(日本時間11月5日朝)初のバージョン番号付きプレリリース v0.1.0-rc1 を公開しました。Windows・Linux・Apple シリコン Mac 版があり、ほかの多くのフォークのベースになっている本流です。Eden 公式とは関係ありません。
eden-nx2 と Eden の関係は?
eden-nx2 は、ユーザーの Takoroka 氏が Eden のコードを改造した個人フォークで、10月29日に Eden の自前コードサーバー上の個人リポジトリで公開されました。Eden のサーバーにあり名前にも Eden が入っていますが、Eden チームが作ったものではなく、公式のサポートもありません。その後更新はなく、開発は Eglantine などに移り、Takoroka 氏自身も Eglantine にプルリクエストを出しています。
Eden はいつ Switch 2 に公式対応しますか?
予定は出ていません。2026年11月4日時点で Eden の正式版は v0.2.1 のまま。Switch 2 向けプルリクエスト #4588 はドラフトで、#4611 は11月1日に作者がクローズし、その後は Switch 2 の形式を認識するといった小さなプルリクエストがレビュー待ちです。#4588 をレビューした共同創設者の Camille LaVey 氏は、まず初代 Switch の GMEM が必要だとし、本当に役立つコードは4割ほどと見積もっています。
Eglantine に必要なスペックは?
プロジェクトは必要スペックを公表していません。最初の eden-nx2 は 64ビット版 Windows 10 / 11、VRAM 8GB 以上の Vulkan 対応 GPU、メモリ 16GB 以上としており、目安になります。初期ビルドは AMD の GPU で VRAM を使い切る問題があり(build 77 で修正)、あるフォークの作者はメモリ使用量が 20GB を超えていたと述べています。Steam Deck 向けフォークの作者は、ゲーム自体が VRAM を 7GB 以上使うとしています。
Mac で使えますか?
入れることはできますが、かなり不安定です。Eglantine は11月1日から Apple シリコン Mac 版を出し、11月2日からは .dmg もあります。PokeDinner にも Apple シリコン版があります。M4 の Mac で Eglantine の『マリオカート ワールド』がメインメニュー前にクラッシュするというユーザー報告もあります。Mac には、ゲームをエミュレートせずネイティブアプリに変換する nxnative という選択肢もあり、公式に試しているのは Mac だけです。11月4日からは開発者の Mac で『マリオカート ワールド』が60fps で動いています。
Android で使えますか?
非公式の Android 移植 Eden SX2A(旧名 eden-nx2-android)があるだけです。Android 13 以降が必要で、作者が試したのは Snapdragon SM8850(Adreno 840)・メモリ 16GB のスマホ1台だけ。11月2日の v0.3.2 が最終版で、作者は「Final release, unmaintained」(開発終了)と書いています。v0.3.0 の自己申告では『ぽこ あ ポケモン』が約20〜30fps、『ドンキーコング バナンザ』が約10fps でした。11月4日、作者はユーザーを Banana Native に案内しています。こちらは nxnative の Android 移植で、エミュレートではなくゲームをネイティブアプリに変換して動かします。
これらのフォークは削除されますか?
可能性はあります。2026年11月5日時点(11月4日処理分まで確認)で、GitHub が公開している DMCA 通知にこれらを対象としたものはなく、Eglantine と Lichii のリポジトリも残っています。Eden-NS2 はアーカイブ化されましたが、これは読み取り専用になっただけで削除ではなく、理由も書かれていません。任天堂は2026年に何度も DMCA で Switch エミュのリポジトリを削除させており、Switch 2 のデモ動画も著作権申し立てで消えたと報じられています。
Switch 2 フォークに prod.keys や Switch 2 のキーは必要ですか?
Switch 1 用エミュとは使い方が違います。2026年11月4日時点で、Switch 2 のソフトを自分で復号できると明記しているフォークはありません。どれも Switch 2 本体で復号済みのゲームを前提にしており、展開済みのフォルダー(exefs の main と romfs)か、Eglantine が build 135 で対応した .nup パッケージ(暗号化されていない Switch 2 のダンプをまとめる形式)を読み込みます。Switch 1 の prod.keys とファームウェアが関係するのは Switch 1 のソフトだけです。