更新鈍化
Ryubing(Ryujinx 後継版)とは?更新状況・推奨スペック・Mac での使い勝手【2026年11月】
Ryujinx のコミュニティ後継版。安定しているがメンテナンスのみ。Mac でよく使われる
- 最新版
- 1.3.3 · 2025-10-11
- 派生元
- Ryujinx
- 開発
- Ryubing Team
- ライセンス
- MIT
- 開始
- 2024-10
ポイント
- Ryubing は、2024年10月に Ryujinx が終了したあと GreemDev が引き継いだ後継版です。公式サイト ryujinx.app では今も Ryujinx と名乗っています。
- 2026年2月からメンテナンスのみ。安定版は 1.3.3(2025-10-11)。Canary 版は2か月以上止まったあと、11月2日の 1.3.352 で内蔵アップデーターを直しただけです。
- 対応は Windows・Linux・macOS で、Apple シリコンの Mac で特に安定しています。公式の Android 版・iOS 版はありません。
- 公式の条件はメモリ 8GB 以上、Vulkan 1.2 か OpenGL 4.5 対応の GPU。ネイティブ解像度の目安は Ryzen 5 3600+GTX 1060 6GB です。
- 2026年は DMCA が相次ぎ、GitHub のオーガニゼーションページや Flathub のパッケージが削除されました。10月には入手しにくいとの報道もあります。
Ryubing(リュービング)は、Switch エミュ Ryujinx の開発終了後にコミュニティが引き継いだ後継版で、公式サイト ryujinx.app では今も Ryujinx と名乗っています。対応は Windows・Linux・macOS(Apple シリコンで特に安定)で、公式の Android 版と iOS 版はありません。2026年11月時点ではメンテナンスのみの状態で、安定版は 1.3.3(2025-10-11)のまま、8月26日以降の Canary 版は 2026-11-02 の 1.3.352 だけで、内蔵アップデーターを直したにとどまります。
成り立ち:Ryujinx から Ryubing へ
- Ryujinx:gdkchan が C# で書いた Switch エミュで、2018-02-05 に初公開、ライセンスは MIT。ゲームごとの小細工をしない正確さ重視の設計で、Vulkan と OpenGL のバックエンド、LDN によるオンラインプレイを備え、2022年11月からは Apple シリコンの Mac で Hypervisor を使ってゲームのコードを直接実行できるようになりました。2024年3月には UI が Avalonia に変わっています。
- 2024-10-01:任天堂からの接触を受けて gdkchan が開発終了に合意し、Ryujinx は公開を停止。最終版は 1.1.1403 です。チーム内で作られていた Android 版・iOS 版は公開されませんでした。
- 2024年10月:GreemDev が派生版を作り、2025年初めに Ryubing へ改名。ソースは公式の自前 Forgejo サーバーにあります。
- 2026年2月:GreemDev が離れ、LotP らが保守を引き継ぎました。本人の言葉は「不死鳥のように復活するプロジェクトではなく、メンテナンスのためのプロジェクト」。
- 同じ系統のプロジェクト:Kenji-NX(本家に近い UI、Android 版あり)、MeloNX(iOS)、Astris(Apple シリコン Mac 専用)、そして 2026年8月にリポジトリができたばかりでまだリリースのない Ryulynx。Eden や Citron Neo は yuzu 系で、別のコードです。
対応プラットフォームと推奨スペック(2026年10月時点)
| プラットフォーム | 公式ビルド | 補足 |
|---|---|---|
| Windows | x64(Canary には arm64 も) | Windows 10 1803 以降 |
| Linux / Steam Deck | x64・arm64 の AppImage とアーカイブ | Steam Deck では x64 版を使い、実行ファイルを直接開かず Ryujinx.sh から起動 |
| macOS | ユニバーサル版 | macOS 12 以降。公式は Apple シリコンのみ十分にサポートとしている |
| Android / iOS | なし | 公式 FAQ で対応しないと明言 |
公式ドキュメントの条件:
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| メモリ | 8GB 以上。足りないとカクつきや強制終了の原因に |
| GPU | OpenGL 4.5 または Vulkan 1.2 に対応 |
| ネイティブ解像度・ネイティブフレームレートの目安 | Ryzen 5 3600、DDR4 16GB、GTX 1060 6GB |
公式 FAQ によると、Switch エミュはほとんどの場合 CPU がボトルネックで、解像度を下げて効果があるのは GPU が足を引っ張っているときだけです。AMD と Intel の GPU では必ず Vulkan を使い、GPU を2つ積んだノート PC では両方のドライバーをメーカーのサイトから更新します。詳しくは推奨スペックのまとめへ。
Mac での使い勝手
- Apple シリコンでは macOS の Hypervisor でゲームのコードを直接実行し、公式 FAQ は多くのゲームが快適に遊べるとしています。Intel Mac は問題が多く、公式は Linux を入れるか Boot Camp で Windows を使うよう勧めています。
- Mac 版のグラフィックバックエンドは Vulkan(MoltenVK で Metal に変換)だけで、GPU 精度や非同期シェーダーの設定はありません。
- 2026年は Hypervisor 関連の不具合報告が目立ち、ゲームを起動するとすぐ落ちる、Hypervisor をオンにすると表示が乱れる、といった例があります。クラッシュや表示の乱れが出たら、まず CPU 設定の「Use Hypervisor」をオフにしてみてください。Canary 1.3.295 以降で macOS 26.5 だと起動直後に落ちるという報告もあります。
- 詳しくは Mac の導入ガイド と Mac のページへ。
導入の流れ
- 公式サイト ryujinx.app から入手します。ryubing.org のような似たドメインは公式ではありません。
- アーカイブの中身を、自分に書き込み権限のあるフォルダーに展開します。デスクトップ、ドライブの直下、Program Files は避けてください。保護されたフォルダーだと権限エラーやファイルの消失が起きます。
- メニューの File → Open Ryujinx Folder でデータフォルダーを開き、system サブフォルダーに prod.keys(と title.keys)を入れて Ryubing を再起動します。キーとファームウェアの役割はキーとファームウェアの解説へ。
- Tools → Install Firmware でファームウェアをインストールします。成功すると右下にシステムバージョンが表示されます。
- Options → Settings → User Interface → Game Directories で、ゲームを入れたフォルダーを追加します。
- 公式のスタンスは「既定の設定が最適」です。調整を勧めているのは解像度、アンチエイリアス、スケーリングフィルターなどの画質項目だけで、Vulkan が使えるなら Vulkan を選び、それ以外は触らないのが無難です。
複数のバージョンを試したいときは、プログラムのフォルダーに portable という名前のフォルダーを作るとポータブルモードになり、設定がリセットされるのを防げます。プラットフォーム別の手順は Windows、Steam Deck、Mac へ。画質の調整はパフォーマンス設定、落ちるときはトラブルシューティングを参照してください。
1.3.3 と動作確認の状況
- 安定版 1.3.3(2025-10-11)では、ティアキン 1.4.x と『ブレス オブ ザ ワイルド』1.8.x に対応、『Hollow Knight: Silksong』がプレイ可能になり、LDN のルームブラウザーを追加、amiibo のウィンドウを作り直しました。
- 公式サイトによると、約 4,300 本をテストし、4,100 本以上がゲーム本編まで進み、約 3,550 本がプレイ可能とされています。動作確認リストはエミュの中から見られます。
長所
- 成熟していて安定、正確さを重視。公式ドキュメントが充実しており、導入・設定・よくある問題にそれぞれ専用のページがあります。
- LDN によるオンラインプレイとルームブラウザー。
- Apple シリコンの Mac では、従来型のエミュの中でもっとも完成度の高い選択肢のひとつです。
- MIT ライセンスのオープンソース。
既知の問題
- メンテナンスのみ:新機能はなく、2026年以降に発売されたゲームへの対応は期待しにくい状況です。Canary 版も 2026-08-26 以降は更新されていません。
- 入手経路への影響:Boiling Steam は 2026-10-16 の記事で、現在は入手しにくいようだ、一時的な問題かもしれない、と伝えています。
- Mac の Hypervisor の不具合:上記のとおりです。
- Android 版がない:Android なら Eden か Kenji-NX を検討してください。
- 偽サイトが多い:ryubing.org や ryubing.com などは公式ではありません。偽エミュサイトの見分け方も参考に。
最近の動き
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2024-10-01 | 本家 Ryujinx が開発終了 |
| 2024-10 | GreemDev が派生版を作成。2025年初めに Ryubing へ改名 |
| 2025-10-11 | 安定版 1.3.3 |
| 2026-02-12 | 任天堂の DMCA 通知が 13 のエミュを名指し。Ryubing と Ryujinx も含まれる |
| 2026-02-17 | GBAtemp が、GreemDev が手を引き Ryubing がメンテナンスモードに入ると報道 |
| 2026-04-28 | DMCA で GitHub 上の Ryubing のオーガニゼーションページが対象に |
| 2026-06-30 | Flathub の Ryubing パッケージ用リポジトリが DMCA で削除 |
| 2026-07-10 | GitHub 上の Ryubing の Forgejo ミラーが DMCA で削除 |
| 2026-08-26 | Canary 1.3.351。その後2か月以上コミットなし |
| 2026-11-02 | Canary 1.3.352。内蔵アップデーターの修正(#197)だけで、エミュレーション自体の変更はなし |
| 2026-10-16 | Boiling Steam が入手しにくくなっていると報道 |
こんな人におすすめ
- Apple シリコンの Mac の人:有力な候補です。Astris や nxnative とも比べてみてください。
- 新機能より安定性を重視する PC ユーザー:問題なく使えますが、新しいゲームはまず Eden で試すのがおすすめです。
- Ryujinx の UI に慣れている人:Ryubing も Kenji-NX も本家に近い使い心地です。
- Android・iPhone の人:動きません。それぞれ Eden と MeloNX を見てください。
比較は Eden・Citron Neo・Ryubing の比較へ。法律面は Switch エミュは違法? で解説しています。
よくある質問
Ryubing はまだ更新されていますか?
メンテナンスのみです。中心開発者の GreemDev が 2026年2月に離れたあとは LotP らが保守しており、本人は「不死鳥のように復活するプロジェクトではなく、メンテナンスのためのプロジェクト」と表現しています。安定版は 1.3.3(2025-10-11)です。Canary 版は 1.3.351(2026-08-26)のまま2か月以上止まり、2026-11-02 の 1.3.352 も内蔵アップデーターの修正(#197)が1件だけで、エミュレーション自体の変更はありません。
Ryubing と Ryujinx の違いは?
Ryujinx は gdkchan が C# で書いた本家のエミュで、2024-10-01 に任天堂からの接触を受けて開発を終了しました。Ryubing は GreemDev が 2024年10月に作った派生版で、2025年初めに Ryubing へ改名しましたが、公式サイト ryujinx.app やアプリの表示は今も Ryujinx のままです。
Ryubing は安全ですか?公式サイトはどれ?
公式サイトは ryujinx.app で、ソースは公式の自前 Forgejo サーバーで MIT ライセンスのもと公開されています。ryubing.org、ryubing.com、ryubing.dev などは公式ではなく、検索流入狙いの配布サイトとみられます。公式ドキュメントも、公式の配布元以外は安全ではないと注意しており、偽サイトやキーワードを並べただけのリポジトリにはマルウェアが混ざっていることがあります。
Ryubing は違法ですか?
Ryubing に任天堂のコードやゲームは含まれていませんが、任天堂は 2026-02-12 の DMCA 通知で Ryubing を名指しし、Switch エミュは prod.keys でゲームを復号するため技術的保護手段の回避にあたると主張しました。その後 GitHub のオーガニゼーションページや Flathub のパッケージも削除されています。
Ryubing の Android 版や iPhone 版はありますか?
どちらもありません。公式 FAQ は、iOS の JIT 制限、.NET ランタイムの不足、メモリ不足などを理由に、iOS 版は作らず Android にも対応しないと明言しています。同じ Ryujinx 系の MeloNX(iPhone・iPad)や Kenji-NX(Android 版あり)は別プロジェクトです。
Ryubing と Eden はどちらがおすすめ?
Windows・Linux・Steam Deck なら、開発が活発な Eden がたいてい第一候補です。Ryubing は安定していて正確ですが、2026年2月から新機能がなく、新しいゲームへの対応は遅れがちです。Apple シリコンの Mac では、実験的扱いの Eden の Mac 版よりはるかに完成度が高く、こちらがよく選ばれています。
Mac で Ryubing(Ryujinx)は使えますか?
使えます。macOS 12 以降向けのユニバーサル版があり、公式は Apple シリコンのみ十分にサポートしていると説明しています。Intel Mac は問題が多めです。Apple シリコンでは Hypervisor でゲームのコードを直接実行できるので高速です。クラッシュや表示の乱れが出たら、CPU 設定の「Use Hypervisor」をオフにして試してください。