ガイド
Steam Deck で Switch エミュ:Eden(Steam Deck 版 AppImage)の導入・ゲームモード登録・設定【2026年10月】
ポイント
- 2026年10月時点、Steam Deck の第一候補は Eden の Steam Deck(Zen 2)専用 AppImage で、公式は PGO 版を推奨。ROG Ally や Legion Go など Zen 4 機は Zen 4 ビルドを使います。
- キー・ファームウェア・初期設定はデスクトップモードで済ませ、Steam の「非 Steam ゲームを追加」でゲームモードに登録します。
- デスクトップモードでは Player 1 を Steam Virtual Gamepad 0 にし、Steam を閉じないこと。ジャイロには SteamDeckGyroDSU が必要です。
- Deck の画面は 800p なので、携帯モード・1x が無難です。Eden は一般に Windows より Linux のほうがよく動きます。
- Ryubing はメンテナンスのみ。Deck では x64 版を使い、実行ファイルではなく Ryujinx.sh から起動します。
目次
2026年10月時点で、Steam Deck で Switch のゲームを遊ぶなら Eden の Steam Deck 専用 AppImage がおすすめです。Deck の Zen 2 CPU 向けにビルドされていて、公式は通常版より 10〜30% ほど速い PGO 版を推奨しています。流れは、デスクトップモードで AppImage を入手 → キーとファームウェアを登録 → コントローラー設定 → Steam の「非 Steam ゲームを追加」でゲームモードに登録、です。SteamOS などの Linux を入れた ROG Ally や Legion Go も、Zen 4 ビルドに替えるだけで同じ手順です。
ビルドの選び方
| 機種 | CPU | Eden のビルド |
|---|---|---|
| Steam Deck | AMD Zen 2 | Steam Deck 版 AppImage(PGO) |
| ROG Ally / Ally X、Legion Go / Go S(Z1、Z1 Extreme、Z2) | AMD Zen 4 | Zen 4 ビルド(ファイル名は rog-ally) |
| そのほかの x86 Linux PC・携帯機 | — | amd64 版 AppImage。Haswell より古い CPU は Legacy amd64 |
| ARM 系の Linux 機 | — | aarch64 版 AppImage(Linux の NCE は実験的) |
Eden のドキュメントによると、同じハードなら Linux のほうがほぼ常に Windows よりよく動き、AMD の RADV ドライバーがもっともよくテストされていて安定しています。まさに Steam Deck の組み合わせです。
ほかの選択肢として、Ryubing にも x64 版 AppImage がありますが 2026年2月からメンテナンスのみです。Citron Neo にも Vulkan 専用の Linux 版があります。Eden のスペック区分は必要スペックまとめをご覧ください。
準備
- デスクトップモードに切り替え:STEAM ボタン → 電源 → デスクトップに切り替え。初回はキーボードとマウスをつなぐとかなり楽です。
- 必要なファイル:prod.keys、ファームウェア、ゲームが必要です。役割はキーとファームウェアの解説をご覧ください。
- Eden のフォルダー:データは
/home/deck/.local/share/Eden、設定ファイルは/home/deck/.config/Edenにあります。
デスクトップモードで Eden を導入
- デスクトップモードでブラウザーを開き、Eden 公式サイト(eden-emu.dev)から安定版(Stable)の Steam Deck 版 AppImage を入手します。ほかの「Eden 配布サイト」は公式ではありません。偽エミュサイトの見分け方も参考にしてください。
- AppImage を決まった場所に置きます。あとで Steam のショートカットがこのファイルを指します。
- ダブルクリックで起動します。初回は確認が出るので Continue を押します。
- ほかの Switch エミュを入れたことがある場合、設定を取り込むか聞かれるので選びます。
- キーがないという通知が出たら OK で閉じます。
- Tools → Install Decryption Keys で prod.keys を選び、Open を押します。
- Tools → Install Firmware で From Folder か From ZIP を選びます。
- メイン画面の空白部分をダブルクリックし、ゲームのフォルダーを追加します(内蔵ストレージでも microSD でも構いません)。
- Emulation → Configure → Input で Player 1 を Steam Virtual Gamepad 0 にします(詳しくは後述)。
- ゲームが起動することを確認してから、ゲームモードの設定に進みます。
ゲームモードに登録
- デスクトップモードのまま Steam を開きます。
- 上部メニューの ゲーム → 非 Steam ゲームをマイライブラリに追加 を選びます。
- 「参照」から Eden の AppImage を選び、チェックを入れて「選択したプログラムを追加」を押します。
- AppImage は Linux ネイティブのプログラムなので、互換性の項目で Proton を強制する必要はありません。
- ゲームモードに戻ると、ライブラリの「非 Steam」タブに Eden が表示されます。
ショートカットは特定のファイル名を指しています。Eden を更新して新しい AppImage のファイル名が変わったら、古い名前に合わせるか、Steam でショートカットの対象を変更してください。
コントローラーとジャイロ
コントローラー(Eden 公式の Controllers ドキュメントより):
- デスクトップモードでは、外付けの Pro コントローラーや Xbox コントローラーではなく Player 1 に Steam Virtual Gamepad 0 を割り当てます。2 台目は Player 2 に Steam Virtual Gamepad 1 です。
- デスクトップモードでは Steam を閉じないでください。
- スリープから復帰すると、Deck 本体と外付けコントローラーが 0 番を取り合い、先に押されたほうが 0 番になります。復帰後は Deck のボタンに触れず、外付けコントローラーの電源を入れてから Eden を開きます。ゲームモードでは Steam の機能で並び順を変えることもできます。
- ほとんどのコントローラーはそのまま使えます。設定をプロファイルとして保存し、ゲームを右クリック → Properties → Input Profiles でゲームごとに割り当てられます。
ジャイロ(モーション操作):
- デスクトップモードで EmuDeck を開き、3rd Party Tools → Gyroscope から SteamDeckGyroDSU を導入します(本家の説明に沿って手動で入れても構いません)。
- Deck を再起動します。
- デスクトップモードに戻り、ファイルマネージャーで
/home/deck/.config/Edenを開いてqt-config.iniを Kate で編集します。 player_0_motionleft=[empty]を探し、次のように書き換えます。player_0_motionleft="motion:0,pad:0,port:26760,guid:0000000000000000000000007f000001,engine:cemuhookudp"- 保存して Eden を開き、モーション操作に対応したゲームで確認します。
パフォーマンス設定
| 項目 | Steam Deck のおすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| ビルド | Steam Deck 版 PGO AppImage | 公式推奨 |
| グラフィック API | Vulkan | Deck は AMD の GPU。Ryubing のドキュメントも AMD は必ず Vulkan としています |
| ドックモード | オフ(携帯モード) | 携帯モードは描画解像度が低く軽い |
| 解像度倍率 | 1x | 画面が 800p なので拡大の効果は小さい |
| シェーダーキャッシュ | オン | Eden の「Use persistent cache」と「Use Vulkan pipeline cache」を両方オン |
| 非同期シェーダー | 試す価値あり | カクつきは減るが表示バグが出ることも |
| ASTC デコード | GPU | |
| CPU 精度 | 既定値 | Unsafe 系は速くなることがあるが計算誤差が出ることも。効果はゲーム次第 |
ポイントです。
- 初めて遊ぶときのカクつきはシェーダーのコンパイルで、遊ぶほど減ります。オープニングを一度最後まで流してから再起動するのも有効です。
- フレームレートが落ちたら、Steam のクイックアクセスメニューのパフォーマンス設定で Eden のフレームレートや電力に制限をかけていないか確認し、既定値に戻して比べます。
- お使いの Linux 携帯機のデスクトップが既定で Wayland の場合、Eden のドキュメントは Wayland を推奨していません。設定の「Force X11 as Graphics Backend」をオンにするか、
QT_QPA_PLATFORM=xcbを付けて起動します。 - Eden の「Enable Gamemode」は、Feral の GameMode が入っている場合にだけ効果があります。
詳しくはパフォーマンス設定をご覧ください。
テレビにつないで遊ぶ(ドックモード)
Deck をドックにつないでテレビに出すときは、Eden でドックモードをオンにできます。Eden の 1x は携帯モードで 720p、ドックモードで 1080p に当たるので、ドックモードはかなり重くなります。テレビで重いと感じたら携帯モードに戻すか、倍率を 0.75x に下げてください。
アップデート・DLC・MOD・セーブ(Eden)
- アップデートと DLC:File → Install Files to NAND... で複数ファイルを選べます。確認後に Install を押すと、Add-Ons 列に表示されます。本体・アップデート・DLC をまとめたファイルならこの作業は不要です。
- MOD:ゲームを右クリック → Open Mod Data Location で、そのゲームの MOD フォルダーが開きます。MOD ごとにサブフォルダーを作り、中に
exefsかromfsを入れます。Eden を再起動し、右クリック → Configure Game → Add-Ons で有効にします。 - チート:MOD フォルダーに置き、Eden では既定で有効です。使わないものは Add-Ons でチェックを外します。チートはゲームのバージョンに紐づくので、ゲームを更新したら対応版に替えます。
- セーブデータ:ゲームを右クリック → Open Save Data Location。OS の再インストールや機種変更の前に、
/home/deck/.local/share/Edenを丸ごと microSD か PC にコピーしておきます。セーブはエミュや端末が違っても共通で、Eden のドキュメントには Syncthing で複数の端末間を同期する方法も載っています。
Deck で Ryubing を使う場合
- Linux 用の x64 版 AppImage か tar.gz を入手します。ARM64 版ではありません。
- tar.gz の場合は、実行ファイルを直接起動せず
Ryujinx.shから起動します。そうしないと性能がかなり落ちます(Ryubing FAQ)。 - キー:File → Open Ryujinx Folder →
systemフォルダーに prod.keys を入れて再起動します。ファームウェアは Tools → Install Firmware で導入します。 - アップデートと DLC はゲームを右クリック → Manage Title Updates / Manage DLC で読み込みます。EmuDeck を使う場合、EmuDeck Wiki はアップデートと DLC を
Emulation/storage/Ryujinx/patchesAndDlcに置き、roms/switchには入れないよう案内しています。
2026年10月時点で EmuDeck の公式 Wiki には Eden のページがまだないので、EmuDeck で Eden を入れる場合は EmuDeck 自身の説明に従ってください。
ROG Ally・Legion Go など Zen 4 携帯機
- Eden の Zen 4 ビルドを使います。Windows 版と Linux 版の両方があります。
- Windows では、GPU ドライバーはメーカー(ASUS、Lenovo)が配布するものを優先します。
- Windows の ROG Ally で
AccessViolationExceptionが出る場合、Ryubing FAQ の対処法は「アプリと機能」から「OpenCL, OpenGL, and Vulkan Compatibility Pack」をアンインストールすることです。 - Windows のドライバーで問題が続くなら、Linux も選択肢です。Ryubing FAQ は Linux の Mesa ドライバーのほうが一般に不具合が少ないとしています。
よくあるエラー早見表
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 起動時にキー不足やファームウェア解析エラー | キーがない、またはファームウェアより古い | 吸い出し直したキーとファームウェアを揃えて更新 |
| 読み込み前に落ち、ログに web や internet の記述がある | ゲームがネットに接続しようとしている | Eden の設定 → Network → Airplane Mode をオン |
| 一部のゲームがシステムサービス不足で落ちる | エミュ側が未実装 | Debug → Enable Auto Stub。改善することも、不安定になることもあります |
| 新しい場面に入るとカクつく | シェーダーのコンパイル中 | シェーダーキャッシュをオンのまま遊ぶうちに減ります |
| セーブデータが「消えた」 | 初期の Eden や yuzu がプロファイルの場所を読み違えた | データフォルダーを丸ごとバックアップしてから、Eden のドキュメントに沿ってプロファイルを統合 |
ログは Eden の File → Open Eden Folder → Log Folder にあります。質問するときは添付してください。
Windows PC の手順は Windows での導入、落ちる・画面が黒いといったトラブルはトラブルシューティング、そのほかは PC プラットフォームのまとめをご覧ください。
よくある質問
Steam Deck では Eden と Ryubing のどちらがおすすめですか?
2026年10月時点では Eden がおすすめです。Steam Deck 専用の AppImage があり、更新も続いています。Ryubing は 2026年2月からメンテナンスのみで、安定版は 1.3.3(2025-10-11)のままなので、予備として使う形になります。
ゲームモードで Eden のコントローラーが反応しません。
Emulation → Configure → Controls で、Player 1 を実際のコントローラーではなく Steam Virtual Gamepad 0 に設定してください。デスクトップモードでは Steam を起動したままにします。外付けコントローラーが 0 番を取れないときは、ゲームモードで Steam の機能を使って並び順を変えます。
Steam Deck の Eden でジャイロ操作を使うには?
SteamDeckGyroDSU を入れ(EmuDeck の 3rd Party Tools → Gyroscope から導入可能)、Deck を再起動してから /home/deck/.config/Eden/qt-config.ini を編集し、player_0_motionleft を cemuhook UDP(127.0.0.1、ポート 26760)に向けます。
Eden を更新したら Steam のショートカットから起動できなくなりました。
Steam のショートカットは特定のファイル名を指しています。新しい AppImage のファイル名が違う場合は、古いファイルと同じ名前に変えるか、Steam でショートカットを右クリック → プロパティから対象を新しいファイルに変更してください。
Deck ではどの Eden を使えばよいですか?aarch64 版は使えますか?
Steam Deck 専用の PGO 版 AppImage を使ってください。aarch64 版は ARM 系 Linux 機向けで、x86 の AMD Zen 2 を積む Steam Deck では動きません。ROG Ally や Legion Go S など Zen 4 機は Zen 4 ビルドを選びます。