ガイド
PS4 エミュは Android で動く?Bachata S4・Bloodborne Android 移植・偽 APK の見分け方【2026年11月】
ポイント
- 2026年11月1日時点、shadPS4 が公式に対応しているのは Windows・Linux・macOS だけで、Android 版はありません。Android にあるのはコミュニティの非公式移植で、どれも実験段階です。
- Bachata S4 は shadPS4 の Android 移植(x86 のコードは FEX で変換)で、Google Play にあり Android 12 以降。プロジェクト自身の記録では 9 本中 6 本がゲーム内まで進み、Playable は 0 本。
- Bloodborne の Android 移植(Bloodborne-Android)は Bloodborne 1.09 専用で、Snapdragon の Adreno 6xx / 7xx / 8xx のみ、Mali は非対応。作者の AYN Thor(Snapdragon 8 Gen 2)でヤーナム市街が画質を下げて 34〜35fps 前後。
- 目安は Snapdragon 8 Gen 2 クラス以上、メモリ 12GB 以上、しっかりした冷却。テスト機はどれも Snapdragon 8 Gen 2 か 8 Elite です。
- 「PS4・PS5 の全ゲームがサクサク動く」とうたう APK やサイト(PCSX4、PS5Emux など)は偽物で、デモ動画の多くはリモートプレイの映像です。
2026年11月1日時点で、PS4 エミュの shadPS4 に公式の Android 版はありません。公式の対応は Windows・Linux・macOS だけです。Android スマホで試せるのはコミュニティによる非公式の移植で、どれも実験段階です。1 つめは shadPS4 をまるごと Android に移植した Bachata S4 で、Google Play にありますが、プロジェクト自身の記録で Playable のゲームはまだ 1 本もありません。2 つめは Bloodborne 1.09 専用で Snapdragon のスマホだけに対応する Bloodborne の Android 移植。3 つめは PS4 と PS5 の両方を狙う Lumen Emu で、まだごく初期です。「PS4・PS5 の全ゲームがサクサク動く」とうたう APK は偽物です。
スマホで難しい理由
- CPU のアーキテクチャが違う:PS4 の CPU は AMD の x86-64 プロセッサーで、スマホは ARM です。PC は PS4 のゲームのコードをそのまま実行できますが、スマホは先に変換が必要です(Bachata S4 は FEX を使用)。
- GPU が違う:PS4 の GPU 命令をスマホが扱える Vulkan に変換する必要があり、Android のプロジェクトの多くは Snapdragon 向けの Turnip ドライバーに頼っています。
- メモリ:PS4 は 8GB の共有メモリを持ち、変換レイヤー自体もメモリを使うため、スマホで使える分はさらに少なくなります。
そのため、PC の shadPS4 で動くゲームでもスマホではゲーム内まで進めないことがあり、進めても FPS はかなり低くなります。
Android で試せるもの(2026-11-01 時点)
| プロジェクト | 中身 | 対応ゲーム | 条件 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| Bachata S4 | shadPS4 の Android 移植。x86 コードは FEX、Linux の実行環境を同梱 | 汎用の PS4 エミュを目指す | Android 12 以降、arm64 | 9 本テスト:ゲーム内 6、メニュー 1、起動のみ 2、Playable 0 |
| Bloodborne の Android 移植 | 1 本のゲームの移植で、エミュではない | Bloodborne 1.09 のみ | Android 9 以降、Snapdragon の Adreno 6xx / 7xx / 8xx | 2.2.0 Beta(2026-10-29)。最後までクリアできるかは未確認 |
| Lumen Emu | shadPS4・Kyty・KytyPS5 ベースの PS4+PS5 アプリ | PS4 と PS5 をうたう | Snapdragon 中心、Mali は実験的 | アストロボットのスクリーンショットは 2〜8fps |
| ほかの単体移植 | 『ゴッド・オブ・ウォー III リマスタード』の移植など | それぞれ 1 本 | まちまち | 個人のプロジェクトで、信頼できる公開テストはない |
Bachata S4
- 開発者は JICA98、Google Play での提供元名は Zenith Blue。公式サイトは bachatas4.games(サイトに Google Play への入口があります)で、プロジェクトは Google Play からのインストールを推奨しています。
- 構成は shadPS4 のコア、FEX(x86-64 から ARM64)、Debian の実行環境、Vulkan(システムドライバーか Turnip)です。
- README の互換性スナップショット:Bloodborne は OnePlus 13(Snapdragon 8 Elite、Turnip)でゲーム内まで進み、平均約 21fps(17〜30)。DARK SOULS REMASTERED は約 24〜30fps、SEKIRO は約 19〜30fps、ソニックマニアは約 60fps。プロジェクトは「ゲーム内に進める」はクリアできるという意味ではなく、FPS はその 1 回のテストの値だと強調しています。
- 2026年10月14日の Google Play の更新内容には、PKG 展開の修正、PanVK ドライバーの追加、セーブマネージャーが挙がっています。
- AndroGaming は 2026年8月に「まだきわめて初期の実験」で、技術デモに近いと評しています。
Bloodborne の Android 移植(Bloodborne-Android)
- 作者は ducvd89、2026年10月公開。README の冒頭で Bloodborne(PS4 版 v1.09)の移植であってエミュではないと説明しています。作者がテストしたのは CUSA03173 版です。
- 初期のバージョンは FEXCore で Bloodborne の x86-64 コードを実行中に変換し、shadPS4 由来のレンダラーで Vulkan に変換していました。2.0.0(10月24日)からは事前変換に変わり、自分のゲームの実行ファイルから ARM64 のネイティブコード
libbbaot.soを作っておき、遊ぶ間は変換しません。 - ネイティブコードはスマホ上で作れます(2.1.0 から)。Snapdragon 8 Gen 2 で約 6 分、空きメモリ約 4GB と空き容量約 1GB が必要で、充電器をつなぎ、CPU は約 95℃ になります。作者のツールで PC 上で作ってスマホにコピーすることもできます。
- ゲームは展開済みの 1.09 のフォルダー(
eboot.bin、sce_module、sce_sysなど)か、アプリ内で本体と 1.09 アップデートの PKG から入れられます。作者は、元の 1.09 のeboot.binを使うよう注意しており、60fps パッチ適用済みのものはジェスチャーメニューで落ちるとしています。 - 性能:AYN Thor(Snapdragon 8 Gen 2)で、ヤーナム市街はフレーム生成なしで約 34〜35fps。細部を落とし、一部のエフェクトを切った状態です(iXBT の報道)。初期設定は GSR 2 のパフォーマンス、1080p 出力(描画は 960×540)、モデル詳細は最低、60fps 上限です。
- 画面上のタッチ操作、コントローラー、キー割り当て、MOD、コミュニティサーバーでのオンライン、Lossless Scaling のフレーム生成(自分の
Lossless.dllが必要)に対応しています。
Lumen Emu
- 開発は GS-Soft(lumen-emu.com)。2026年10月に公開され、shadPS4(shadps4-arm64 経由)、Kyty、KytyPS5 をもとにしています。PS4 と PS5 は別々のプロセスで動きます。
- 公式サイトのアストロボットのスクリーンショットはタイトル画面が 8fps、オープニングが 2fps で、プロジェクト自身が平均 FPS でもプレイ可能の証拠でもないと説明しています。
- Mac 版は開発中で、iOS は計画に入っていません。
スマホに必要なスペック
どのプロジェクトも正式な最低スペックは出していません。公開されているテスト機と条件は次のとおりです。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| チップ | Snapdragon 8 Gen 2 以上。テスト機は AYN Thor(8 Gen 2)、OPPO Find N5、OnePlus 13(8 Elite) |
| GPU | Adreno 6xx / 7xx / 8xx。Bloodborne 移植は Mali 非対応、Lumen の Mali 対応は実験的 |
| メモリ | テスト機は 16GB が中心。Bloodborne 移植は 12GB 以下なら出力 1080p 以下を推奨 |
| OS | Bloodborne 移植は Android 9 以降、Bachata S4 は Android 12 以降。どちらも arm64 のみ |
| 冷却 | 重要。長時間フル負荷になるので、ケースを外し、クーラーを付け、充電しながら |
MediaTek の Dimensity、Samsung の Exynos、Google Tensor などの Snapdragon 以外のチップは、2026年11月時点で信頼できるテスト記録がありません。
偽の PS4・PS5 エミュ APK の見分け方
Emulation General Wiki と PC Gamer がこの手の詐欺をまとめており、特徴は共通しています。
- ダウンロードの前にアンケート・電話番号・支払いを求める:PCSX4 がまさにそうで、ダウンロードの前にアンケートが延々と続きます。本物のエミュや移植はそのまま入手できます。
- PS4・PS5 の全ゲームが 4K 60fps でサクサク、とうたう:2026年11月時点では PC の shadPS4 でもできないことで、スマホならなおさらです。
- デモ動画が実はストリーミング:オープンソースのリモートプレイのクライアントで本物の本体から映像を流し、画面をエミュ風に作り替える、というのがよくある手口です。
- 名前の挙がっている偽物:PCSX4(PS4・PS5 エミュを装い、SEO で検索上位に出る)、PS5Emux(Android 版・iOS 版があるとうたう)、PS4U(スロー再生した Bloodborne の映像で偽装)。PS4Emus のようなサイトも同じような主張をしています。
- shadPS4 の公式サイトは shadps4.net だけです。shadps4.org などは公式ではありません。
現実的な代わりの方法
- 自分の本体をストリーミング:ソニー公式の PS Remote Play には Android 版があり、自分の PS4・PS5 の画面をスマホに流せます。ソニーは 15Mbps 以上を推奨しています。ゲームは本体で動くので、スマホの性能は関係ありません。
- PC で遊ぶ:PS4 のゲームをしっかり遊ぶなら、今のところ PC がいちばん確実です。Windows 版の手順 と Steam Deck / Linux での導入 を見てください。
ほかの Android 向け情報は PS の Android まとめ へ。
よくある質問
shadPS4 に Android 版はありますか?
公式の Android 版はありません。shadPS4 の対応は Windows・Linux・macOS です。「shadPS4 Android 版」と呼ばれているものは、Bachata S4 のような shadPS4 ベースの非公式移植か、名前だけ借りた偽の APK です。
Bachata S4 ではどのゲームが動きますか?
プロジェクトの README の最新の記録では 9 本がテストされ、Bloodborne、DARK SOULS REMASTERED、SEKIRO、ソニックマニアなど 6 本がゲーム内まで進みますが、Playable のものはありません。Bloodborne は OnePlus 13(Snapdragon 8 Elite)で平均約 21fps、SEKIRO は約 19〜30fps、ソニックマニアは約 60fps でした。
Bloodborne の Android 移植にはどんなスマホが必要ですか?
Snapdragon(Adreno 6xx・7xx・8xx の GPU)と Android 9 以降が必要で、Mali の GPU には対応していません。作者のテスト機は AYN Thor(Snapdragon 8 Gen 2)と OPPO Find N5(Snapdragon 8 Elite)で、どちらもメモリ 16GB。メモリ 12GB 以下の機種では出力を 1080p 以下にするよう作者は勧めています。
Bloodborne 移植の初回に出る Native code needed とは何ですか?
2.0.0 からは、自分の Bloodborne 1.09 の実行ファイルを ARM64 のネイティブコード(libbbaot.so というファイル)に変換しないと起動しません。アプリ内でスマホ上で作れます。作者の目安は Snapdragon 8 Gen 2 で約 6 分、空きメモリ約 4GB、空き容量約 1GB、充電器をつないだ状態です。
「PS4 エミュ APK、全ゲーム 60fps」という動画は本物ですか?
本物ではありません。2026年11月時点では PC の shadPS4 でもまともに遊べるのは一部のゲームで、スマホの非公式移植でゲーム内まで進めるのはごくわずかです。PCSX4 や PS5Emux のようなサイトや APK は昔からある詐欺で、ダウンロードの前にアンケートや支払いを求め、動画はリモートプレイの映像をエミュに見せかけたものが多いです。
Android で PS5 のゲームは動きますか?
実用的には動きません。Lumen Emu は PS4 と PS5 の両方に対応するとしていますが、公式サイトのアストロボットのスクリーンショットは 2〜8fps で、プロジェクト自身もふつうに遊べる証拠ではないとしています。スマホで PS5 のゲームを遊ぶ現実的な方法は、ソニー公式の PS Remote Play で自分の本体からストリーミングすることです。
スマホが熱くなって FPS が落ちるときは?
PS4 の移植は CPU のコードと GPU の命令の両方を変換するので負荷が高くなります。ケースを外し、クーラーを付け、充電しながら遊び、出力解像度や画質を下げてください。Bloodborne 移植の作者は、スマホ上でネイティブコードを作る間は CPU が約 95℃ になるので、ケースを外し膝の上に置かないよう注意しています。
出典
- shadPS4 公式サイト(対応プラットフォーム)
- Bachata S4 公式サイト
- AndroGaming: Experimental PS4 Emulator Project Bachata S4 Appears on Android(2026-08-03)
- VGTimes: Unofficial Bloodborne Port Released for Android(2026-10-14)
- iXBT Games: Sony never released Bloodborne on PC, but enthusiasts have already ported it to Android(2026-10-14)
- Lumen Emu 公式サイト
- Emulation General Wiki: Emulator scams
- PC Gamer: PS4 emulators on PC don't work yet, so don't get scammed by a fake(PCSX4)
- Wikipedia: PlayStation 4(ハードウェア仕様)
- PlayStation:PS Remote Play