リリース
Eden 1周年の v0.2.0:2度の DMCA とサーバーダウンを越えて。v0.2.1 と存在しない v0.2.2
ポイント
- Eden は2026年5月13日、1周年に v0.2.0 を公開。22.0 ファームウェア対応、自動アップデートの内蔵、共有メモリまわりのクラッシュ修正(『トモダチコレクション わくわく生活』が起動可能に)、多数の Vulkan 修正が主な内容です。
- 公開までの3か月で、2月12日と3月27日の2度の DMCA 通知により GitHub の配布用・テストビルド用リポジトリが止められ、配布は自前のサーバーと Backblaze に移りました。
- 4月16日の『トモダチコレクション』発売時には利用者が殺到し、Eden のサーバーは4時間で2.5TBを消費。その後24時間でアクセスできたのは15%の時間だけでした。
- 2026年10月30日時点の最新安定版は6月1日の v0.2.1。ネットで見かける「v0.2.2(2026-09-11)」は、公式のリリース一覧にもタグにもありません。
Switch エミュ Eden は、プロジェクト開始から1年となる2026年5月13日に v0.2.0 を公開しました。公式 X アカウントは「v0.2.0 をリリースしました!プロジェクトを始めて1年、皆さんの応援には感謝しきれません」と投稿しています。リリースノートでは、騒動、サーバーのパンク、DMCA、運用の悪夢、風変わりなハードへの移植、あらゆる方面からの脅しを一緒に乗り越えてくれたコミュニティへの感謝を述べています。このバージョンは 22.0 ファームウェアに対応し、自動アップデートを内蔵し、『トモダチコレクション わくわく生活』が起動しない問題も直しました。2026年10月30日時点の最新安定版は6月1日の v0.2.1 で、ネットで出回る v0.2.2 は公式の一覧に存在しません。
v0.2.0 の主な変更点
公式のリリースノートと Android Authority の記事によると、次のとおりです。
- Switch のファームウェア 22.0 に対応
- 自動アップデートを内蔵
- 共有メモリまわりのクラッシュを修正し、『トモダチコレクション わくわく生活』が起動可能に
- 多数の Vulkan の修正と改善
- SPIRV-Opt を外し、シェーダーのコンパイルを高速化
- Android 版:Snapdragon 端末での互換性と性能を改善、「Vulkan workers」の数を設定可能に、解像度を上げたときの『ルイージマンション3』の表示崩れを直す「Legacy Rescale Pass」を追加
公開までの3か月
2度の DMCA 通知
2026年2月12日、任天堂の DMCA 通知が13のエミュを名指しし、GitHub 上の Eden の主な配布用リポジトリも対象になりました。Eden のプロジェクトマネージャーは Discord で、ソースコードは GitHub に置いていないので影響はなく、開発は続けると説明しています。創設者の Camille LaVey 氏は、ゲームを持っている人が元のハード以外でも楽しめるよう、ゲーム保存の取り組みを続けたいと語りました。3日後の2月15日には予定どおり v0.2.0-rc1 を公開し、異議申し立ても出しましたが、3月初めの時点で配布用リポジトリは GitHub に無効化されたままでした。
3月27日の2度目の通知は、Eden-CI の Nightly、Master、PR の3つのビルド用リポジトリが対象でした。Eden のブログによると、Master と PR のビルドはテスターと開発者が毎日使っており、失えば開発が大きく遅れるものでした。ナイトリー版は自前のコードサーバーからの配布に切り替え、頻繁に更新されるテストビルドは Backblaze に置くことにしています。3月16日の rc2 は、この2度の通知の間に出ました。
『トモダチコレクション』でサーバーがパンク
4月16日に『トモダチコレクション わくわく生活』が発売されると、初週の売れ行きは『Pokémon LEGENDS Z-A』並みで、Eden をダウンロードしようとする人が殺到しました。Eden のブログが公開した数字は次のとおりです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| サーバーの1日の転送量上限 | 2TB(普段は200〜800GB) |
| 実際の使用量 | 4時間で2.5TB。その日の残りは速度制限 |
| リクエスト数 | 普段の約3倍。ピーク時は毎秒5万件超 |
| 発売後24時間の稼働率 | 15% |
ブログは、このゲームは当時まだエミュで動かせなかったとして「頭を使って」とぼやいてもいます。チームは緊急措置としてダウンロードと API の応答をすべて Cloudflare でキャッシュし、最終的にはビルドの配布も Backblaze に移しました。こうした問題の連続が、安定版の更新が長く止まっていた主な理由だとブログは認めています。v0.2.0 は5月13日に公開され、このゲームの起動の問題を直しました。
v0.2.1 と存在しない v0.2.2
6月1日の v0.2.1 は 0.2.0 の修正版です。多くのゲームや外部コンテンツが原因のクラッシュ、第12世代 Intel CPU でのクラッシュ、『マリオカート8 デラックス』で本体標準のコントローラー設定画面を開くと固まる問題などを直し、Windows の自動アップデートはビルド ID に合ったバージョンを取得するようになりました。
その後、「Eden v0.2.2 が2026年9月11日に公開され、第12世代 Intel のクラッシュを修正」と書くサイトが増えました。しかし Eden 公式のリリース一覧にもタグにも v0.2.2 はなく、その説明は公式の v0.2.1 のノートとほぼ同じです。SEO サイトによる作り話か書き間違いと見るのが妥当です。2026年10月30日時点で最新の安定版は v0.2.1 のままで、ナイトリー版は10月18日まで更新されています。
プレイヤーにとっての意味
- Eden は公式サイト eden-emu.dev から v0.2.1 かナイトリー版を入手してください。「v0.2.2」をうたう配布サイトは避けましょう。見分け方は偽エミュサイトの見分け方へ。
- 導入は Windows での使い方、Steam Deck での使い方、Android での使い方を参照してください。
- Eden の現状、スペック、対応機種は Eden のページにまとめています。
よくある質問
Eden の最新バージョンは?
2026年10月30日時点の最新安定版は v0.2.1(2026-06-01)です。それ以降はナイトリー版のみで、最新は2026年10月18日のものです。
Eden v0.2.2 は本当にありますか?
その証拠はありません。Eden 公式のリリース一覧にもタグにも v0.2.2 はなく、「v0.2.2(2026-09-11)で第12世代 Intel のクラッシュを修正」という説明は公式の v0.2.1 のノートとほぼ同じです。出どころの多くは第三者の SEO サイトなので、そこから入手しないでください。
Eden v0.2.0 では何が変わりましたか?
22.0 ファームウェア対応、自動アップデートの内蔵、共有メモリまわりのクラッシュ修正(『トモダチコレクション わくわく生活』が起動可能に)、多数の Vulkan 修正、SPIRV-Opt の削除によるシェーダーコンパイルの高速化です。Android 版では Snapdragon 端末での互換性と性能が上がり、『ルイージマンション3』の表示崩れを直す「Legacy Rescale Pass」も追加されました。
DMCA の後も Eden は使えますか?
使えます。2度の通知で止められたのは GitHub 上の配布用とテストビルド用のリポジトリで、ソースコードはもともと GitHub に置いていません。現在は安定版もナイトリー版も Eden 自前のサーバーから配布されており、公式サイト eden-emu.dev から入手できます。
出典
- Eden 公式 X:v0.2.0 公開(2026-05-13)
- Android Authority:This great Switch emulator on Android just got its one-year anniversary update(2026-05-14)
- Eden ブログ:Distribution Challenges(2026-04-24)
- Eden 公式サイト
- Kotaku:Switch emulator Eden responds to Nintendo legal takedown(2026-02-16)
- Nintendo Life:13 Switch Emulators Hit By Latest Wave Of Nintendo Takedowns(2026-02-16)
- PiunikaWeb:Eden の GitHub 配布ページが無効化(2026-03-06)
- GitHub DMCA 公開リポジトリ:任天堂 2026-02-12 通知
- GitHub DMCA 公開リポジトリ:任天堂 2026-03-27 通知